錬金術には、威力・影響などを鑑みたグレードが存在し、新たな錬金術式を開発した際には複数の研究者と話し合いをした上で、前述の条件を鑑みたグレードを定めることが求められます。
グレードは基本的に、下記の五段階に分かれています。グレードCまでが、一般人が錬金術の基礎知識として持っている、法律上使える範囲内のものというイメージです。
ここで言う一般人は「錬金術使用免許を取得しておらず、かつ高校生レベルの科学知識を備えた者」という意味で扱っています。
- グレードS 専門家が細心の注意を払って使用しても多大なる影響を引き起こす可能性のあるもの。使用には土地の管理責任者および王立錬金術研究所の許可が必要となる。
- グレードA 専門家が注意を払えば、影響を最小限に抑え、かつ被害よりも大きな利益が見込める可能性のあるもの。使用には土地の管理責任者の許可が必要となる。
- グレードB 専門家が注意を払えば、周囲への影響を限りなく抑えることが出来る確証のあるもの。
- グレードC 一般人が使用可能な限度のライン。グレードFよりも危険度は上がるが、一般人が使用するには普通に安全圏。
- グレードF 一般人が使用しても何ら周囲の環境に悪影響を及ぼさないと断定されたもの。東京側の世界で言う、理科の実験レベルのものがこれに当たる。
また、錬金術師の間では上記の五段階に加え上にグレードSS、そのさらに上にグレードT(Tabou)という階級が存在し、専門的には全ての錬金術は七段階のグレード分けがされることになります。
禁忌の錬金術。「錬金術の禁忌」に記された、生命の錬成・生命の犠牲・残虐的な性格を含む錬金術がこれに当たる。
錬金術師、特に国家錬金術師の間では決して破ってはならない禁忌として、その存在は危険視されている。使用が確認された場合、使用者は例外なく錬金術使用免許剥奪および牢獄行きとなる。
錬金術師複数人で執り行わなければならないほど大掛かり、かつ、周囲の環境や生命に著しい影響を及ぼす危険性があるもの。
緊急時に王国全土を包み込み、外界からの接触を一切絶つことが可能な、錬金術防護壁がグレードSS錬金術の代表格である。
錬金術防護壁は錬金術師単独では決して発動できないようになっており、少なくとも五人の人間が持つ、専用の特別な錬金具が必要である。
現在その錬金具は、王立錬金術研究所所長の
ノエル・O・ダランベールが所持していることが確認されている。
使用にはゴール王国国王、および王立錬金術研究所所長の許可が必要。